2023年10月06日

2023年 第39週 (2023.9.25 ~ 2023.10.1)

★県内で注目すべき感染症
(注意点や予防方法)

○新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
 主な症状は発熱、咳、全身倦怠感等の感冒様症状であり、頭痛、下痢、味覚障害、嗅覚障害を呈する場合もあります。
 感染者の口や鼻から、咳、くしゃみ、会話等のときに排出されるウイルスを含む飛沫又はエアロゾルと呼ばれる更に小さな水分を含んだ状態の粒子を吸入するか、感染者の目や鼻、口に直接的に接触することにより感染します。
 症状のある場合に外出する際は、人混みは避け、マスクを着用しましょう。
また、高齢者や基礎疾患のある方は感染すれば重症化リスクも高まります。
「感染症予防の基本」をしっかり実行しましょう。

新型コロナウイルス感染症
(高知県特設サイト):>>詳細はこちら

<予防方法>
・手洗い・消毒は感染予防に特に有効です。
・密閉・密集・密接の回避と家やオフィスなどの換気を十分にしましょう。
・医療機関受信時や混雑した電車やバスに乗車する時など、効果的な場面でのマスク着用をお願いします。

○夏型感染症(咽頭結膜熱・手足口病・ヘルパンギーナ)
 夏型感染症は、例年、6 月頃から 5 歳以下の乳幼児を中心に報告数が増えはじめ、7~8 月頃にピークとなります。
 咽頭結膜熱は発熱・咽頭炎及び結膜炎を主症状とするアデノウイルスによる急性の感染症です。
潜伏期は 5~7 日で、症状は発熱、咽頭炎(咽頭発赤、咽頭痛)、結膜炎が三主症状です。
プールを介して流行することが多いことから、「プール熱」とも呼ばれています。
また、アデノウイルス感染症は定点医療機関からのホット情報でも報告が多いので注意が必要です。
 手足口病は、通常は3~5日の潜伏期をおいて、口の中、手のひら、足の裏や足背などに2~3mmの水疱性発疹ができます。
ほとんどの発病者は数日間のうちに治る病気ですが、ごくまれに髄膜炎や脳炎など重症化することがありますので、高熱や嘔吐、頭痛などがある場合は注意してください。
また、倦怠感や口腔内の痛みなどから食事や水分を十分にとれず、脱水になることもありますので、こまめな水分補給を心がけてください。
 ヘルパンギーナは、経口・接触感染、咳やくしゃみによる飛沫感染で感染します。
2~4日の潜伏期の後、突然の高熱、咽頭痛や咽頭発赤が現れます。
口腔内の痛みがあり食事がとり難いため、柔らかく、薄味の食事を工夫し、水分補給を心掛けましょう。
 手足口病やヘルパンギーナの原因ウイルスであるエンテロウイルスは、回復後も便中から検出されることもあるため、この病気にかかりやすい年齢層の乳幼児が集団生活をしている保育施設や幼稚園などでは注意が必要です。

<予防方法>
・手洗い・うがいが大切です。
 流水と石けんでよく手を洗いましょう。
・タオル・コップ等の共用、感染者との密接な接触はさけるようにしましょう。
・回復後にも2 ~4 週間の長期にわたり便からウイルスが検出されることがあるので、特に、外出後、食事の前、トイレの後の手洗いを徹底しましょう。

○インフルエンザ
 県内では、第 33 週(8 月 14 日~20 日)から増加し、新シーズンの始まりである第 36 週(9 月 4 日~10日)に定点当たり報告数が 3.11(報告人数:137 人)と 1.00 を超え流行期に入りました。
全国でも、令和 4年第 51 週(12 月 19 日~25 日)に流行期入りして以降、令和 5 年第 37 週(9 月 11 日~17 日)までインフルエンザの流行の目安とされている 1.00 を下回ることはなく、直近の 5 週は連続で増加しています。
 インフルエンザは、例年 1 月~2 月頃にピークとなる疾患ですが、過去の同時期と比較して多い報告数で推移していますので、インフルエンザワクチンの接種を希望される方は早目に接種しましょう。

ワクチン接種を希望される方へ
・ 接種に当たっては、あらかじめ医療機関に電話等で予約をお願いします。
・医療機関訪問時は、マスクの適切な着用などの感染対策の徹底もお願いします。
・ インフルエンザワクチンは重症化予防などの効果がある一方で、発病を必ず防ぐわけではなく、接種時の体調などによって副反応が生じる場合があります。
医師と相談のうえ接種いただくとともに、接種後に体調に異変が生じた場合は医療機関にご相談ください。
・ インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンは同日に接種することが可能です。
※ 新型コロナワクチンについては前回接種からの間隔等の要件があることから、必ず同日に接種できるわけではありません。

○ヒトメタニューモウイルス(hMPV)
 この病気は、乳児や高齢者に上気道炎や下気道炎を起こす呼吸器感染症です。
潜伏期間は 3~5 日、 感染経路は飛沫感染と接触感染と考えられています。
 流行時期には高齢者施設等での集団発生も散見されていますので注意してください。
有効なワクチンが無く、呼吸困難や脱水などの症状に応じた対症療法が中心となります。
 感染予防には、手洗い、うがい、マスクの着用、接触感染対策が大切です。
 定点医療機関からのホット情報では、hMPV による感染症が安芸 6 例、中央東 14 例、高知市 29 例、中央西 4 例、須崎 4 例、幡多 1 例と県全域で報告されています。

<予防方法>
・咳エチケットと手洗いを心がけましょう。

【高知県 衛星環境研究所
感染症発生動向調査(週報)より参照】
(2023年10月04日更新)